今回の新型「Trinity Advanced SL」シリーズは3モデル。「Trinity Advanced SL 0」と「Trinity Advanced SL Tri Frame Set」は主にトライアスロン向けであり「Trinity Advanced SL TT Frame Set」はUCI規則に準拠したタイムトライアル仕様となります。トライアスロン、TTとも同一のフレームセットをベースにセットアップを変えており、トライアスロン向けモデルには当フレーム専用設計の補給/給水システムが標準でアッセンブルされます。
1月9日に行われたばかりのオーストラリアTT選手権では、同じく新型の「CADEX Max Aero Disc WheelSystem」を履かせた新型「Trinity Advanced SL」を駆るルーク・プラップ(Team Jayco Alula)が勝利。自身3枚目となる豪州TTチャンピオンジャージの獲得に成功しています。
FULL-SPEED DYNAMICS
2022年アイアンマン世界チャンピオンのグスタブ・イデンをはじめとするアスリートと共に開発が進められた新型「Trinity Advanced SL」は、よりダイナミックで汎用性の高いバイクへと進化しました。2024年7月のチャレンジ・トゥルク・トライアスロン(フィンランド)に新型「Trinity Advanced SL」のプロトタイプを持ち込んで勝利したグスタブは、「一番感じたのは、乗っていて楽しいということ。特にダウンヒルは、バイクの素晴らしさを明示する指標になります」と語っています。
今回の改良点の筆頭は、ディスクブレーキへのアップデートと、エアロダイナミクスを損なうことなくコントロール性を高めたその設計です。新しいフロントフォークは、フォークレッグの底部がブレーキキャリパーと一体となるようにデザインされ、乱気流を低減させます。
さらに、最も硬く軽いGIANTの最高級カーボン素材「Advanced SLグレードカーボン」をフレームとフォークに採用し、前世代に比べて558gの軽量化と12.6%の重量剛性比向上を達成。エアロ性能のみならず、登坂性能や加速性能も向上し、あらゆる地形でスピードを維持できる性能を手に入れています。
さらに、新しいハイドレーションシステムと、トップチューブに設けられた大容量ベントーボックス(最大32gのエナジージェルを6個収納可能)が、効率的なエネルギー補給を実現しています。
ULTIMATE AERO EFFICIENCY
AeroSystem Shaping Technologyにより、新型「Trinity Advanced SL」シリーズの各チューブ形状と接合部は空気抵抗を最小化する緻密な形状に設計されており、数値流体力学(CFD)による解析と風洞実験を組み合わせた長年にわたる開発プロセスの集大成と言えます。
新型「Trinity Advanced SL」フレームセットの変更点として重要なポイントのひとつは、ヘッドチューブ、ダウンチューブ、フォーク、シートポストがトランケイテッド・エリプス(楕円の後部を切り落とした新しい翼型形状)になったことです。また前述の通り、フォークのみならずフレームについてもブレーキキャリパーと一体的な形状を成してエアロ性能を高めるデザインとされています。
さらに、前世代から大きく進化したポイントはフレーム専用設計の補給システムです。大容量リザーバータンク(M、Lサイズは850ml、XS,Sサイズは700ml)とハンドルバーエクステンションの後部のベントーボックスで構成されるこの補給システムは、装着することで総合的なエアロ性能をも向上させ、前世代と比較して5.9wのアドバンテージを実現しています。
グスタブも、「ジャイアントが本当に素晴らしいのは、専用設計の補給システムによって実効性のあるエアロ性能向上に成功していることです。なぜなら、バイク単体で速いだけでは意味はなく、リアルなレースではライダーと補給システムまで含めてトータルで考える必要があるので、全ての要素を統合して設計されたバイクには、間違いなく優位性があります」と評価しています。
PERSONALIZED FIT
さまざまな体格やポジションの好みに合わせて完璧なフィットを実現するシステムについても、アスリートと共にかたち作られました。新型「Trinity Advanced SL」は、シートポストのオフセットを前世代の3ポジションから4ポジションに増やし、トータル51mmの調整範囲(前世代は40mm)を提供します。
コックピットも完全に再設計され、アームレストの調整幅がさらに拡大しました。スタックの調整幅は前世代の60mmから80mmに、リーチは同じく60mmから75mmに、左右アームレストパッドの調整は6ポジションから8ポジションに増え、アームレストの角度は0度、10度、15度の3段階に設定可能。さらにエクステンション幅の調整パターンも2パターンから4パターンに倍増しました。
これらのアップデートにより、ライダーの完璧なポジションを実現するセッティングの選択肢は8,640通りと、前世代の24倍に及んでいます。また、この調整システムはスペーサーと2本のボルトを用いたシンプルな構造のため、簡単な作業で細やかな調整が可能です。
新型Trinityの詳細やテスト結果については、下記リンクをご確認ください。
https://www.giant-bicycles.com/jp/trinity
TRINITY ADVANCED SL 0
あらゆるコンディションでも抜群のコントロール性とエアロ性能を発揮する「CADEX Aero 4-Spoke WheelSystem」と、世界を転戦するトップアスリートに選ばれる超軽量コンポーネント「SRAM Red AXS」をスペックするトップグレード。
-標準価格:¥1,705,000(税込)
-サイズ:465 (XS), 495 (S), 525 (M), 550 (L) mm
-カラー:カーボン・プリズマティックヘイズ
TRINITY ADVANCED SL TRI FRAME SET
-標準価格:¥748,000(税込)
-サイズ:465 (XS), 495 (S), 525 (M), 550 (L) mm
-カラー:カーボン・クローム
TRINITY ADVANCED SL TT FRAME SET
-標準価格:¥715,000(税込)
-サイズ:465 (XS), 495 (S), 525 (M), 550 (L) mm
-カラー:カーボン・クローム