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CLOSE UP GIANT:ON-ROAD編5「コンパクトロード」を語る2012年2月13日

ジャイアントが1996年に初めて世に送り出した「コンパクトロード」とは、伝統的なホリゾンタルフレームに対して、よりコンパクトなフレーム形状のことです。登場以来その性能の高さで業界を席巻し、今日では一般的にスローピングという呼称で多くのメーカーが採用するコンパクトロード。それは、マイク・バローズというバイクデザイナーの「極小フレーム理論:フレームを小さくすれば空気抵抗は低減し低重心化と剛性アップを同時に実現できる」という今日では常識となった理論と、氏に賛同したジャイアントの先見性から生まれました。

当時GIANT JAPANでセールスをしていた筆者の思いは、大変に屈辱的なものでした。「何だ?今度のロードバイクは!こんなマウンテンバイクみたいなスローピングじゃカッコ悪いよ!」・・・・と、ほとんどの販売店がネガティブな意見でした。しかし、どんな世界にも言えることですが、伝統は美しさや格式とともに妄信も生み出します。「水平なトップチューブ」という過去に、勇気と信念を持って決別したジャイアントのチャレンジは、本当に優れたモノを選ぶクレバーな人々に支持され、急速に現在の地位を獲得したのです。
前後の三角形が小さくなることで、フレームは軽く強く、その上、低重心とマスの集中という操作面でのメリットも無理なく両立します。一方、唯一のデメリットとして懸念される「硬すぎる」という要素の解決だけがその後の研究テーマでしたが、世界一のレース環境と世界一の生産量に裏付けられた経験値が理想的なバランスを現実化しました。現在は製品毎にそのバランスをコントロール出来る領域までノウハウを積み重ねています。優れた理論を、情熱と経験で製品として昇華させた「コンパクトロード」は、私たちジャイアントの誇りであり、常に技術革新し続ける企業理念の象徴なのです。
画像は1999~2002年 スペインのプロチーム「ONCE」 (オンセ)
ツールドフランス3年連続チーム優勝を遂げました。
GIANTのコンパクトロードバイクのポテンシャルの高さが世界中に証明されました。
その後、各メーカーはこぞってコンパクトフレームへ移行します。
その優位性からUCI(国際自転車競技連盟)はバイクのレギュレーションを改正し、
極端なトップチューブのスロープに、一定基準を設けました。
GIANTが世界の常識を変え、リードしているひとつのエピソードです。
その後のツールやジロでの活躍は皆様ご存じのとおりです。
GIANTとはどんなブランド? と聞かれたならば・・・・・・・お答えいたしましょう!
自転車を知り尽くしたブランド。
挑戦と進化を続けるブランド。
業界をリードするブランド。
コストパフォーマンスのジャイアント・・・・・・
などのブランドイメージは今や適切ではないかもしれませんネ。・・・・・・
店長:げいりーやまもと
 

【CLOSE UP GIANT ON-ROAD編バックナンバー】
はじめに(2012.2.4.)
1: ESCAPE R3とRX3(2012.2.4.)
2: Liv/giant(2012.2.4)
3: SEEK 3とESCAPE R3(2012.2.8.)
4:TCRとDEFY(2012.2.11.)