ジャイアントストア今治
【スタッフのインプレッション】見た目はあまり変わらないけど中身は凄い。第4世代 Propel Advanced Pro2026年5月29日
こんにちは。ジャイアントストア今治です。ゴールデンウィーク期間中、当店で開催した試乗会におかれましても、その走りを体感した皆様を思わず笑顔にする魅力を秘めたGIANTの新型PropelとLivのEnviliv。今回は僭越ながらスタッフ川村による試乗レポートをお送りします。
まずはじめに新型Propelについて少しだけおさらいです。
前作の第3世代が登場した段階で、近代エアロロードとしては既に高い完成度に到達していたPropel。新型となる第4世代の開発にあたっては、レースバイクに欠かせない「3つのスピード」を磨き上げています。
「絶対的なスピード」
高い速度域でひたすら前へと突き進む平坦路。きつい坂道を軽々と駆け上がるヒルクライム。冷静さとテクニックを必要とするダウンヒル。いずれのシチュエーションでもより軽く、スムーズに走るためのアドバンテージを新型Propelは備えています。
「瞬発的なスピード」
新型Propelは前作からの大幅な軽量化に加えて、ペダリングやハンドリングに対する剛性を向上させています。これにより、「ここでは負けたくない!」「もっと加速したい!」という、すべてのサイクリストが秘めている本能に応える、圧倒的な反応性を備えています。
「持続可能なスピード」
本来Propelが主戦場とするロードレースはもちろんのこと、公道で数時間に及ぶロングライドを走る際には様々な条件が待ち受けています。向かい風による抵抗や路面から身体に伝わる振動は、ライダーの体力をじりじりと削っていきます。新型Propelでは空力性能をはじめ、車体全体の垂直方向の柔軟性を大幅に向上させています。これにより「絶対的なスピード」を「持続可能なスピード」として活かすことが出来ます。
エアロロードとして、そして純粋にロードバイクとしての万能性を磨き上げた新型Propel。わたしが今回試乗したモデルは、シリーズ中のセカンドグレードにあたる「Propel Advanced Pro 0」です。
Propel Advanced Pro 0
◇ モデルの特徴 ◇
一新されたフレームセットは、ねじり剛性とペダリング剛性を向上させつつも大幅な軽量化を達成しています。また、縦方向のフレックス性を高めたフレーム後部と標準装備するステム一体型の Contact SLR Aero Integrated ハンドルバーは、バイク前後の柔軟性を高め、路面からの衝撃や振動を効果的に吸収します。
「Contact SLR Aero Integrated ハンドルバー」
これにより身体の疲労を軽減し、高い速度での巡航維持を可能にします。さらにハンドル単体としての重量も非常に軽い点が魅力です。ダンシング時やコーナーリングにおける微細なバイクコントロールなど。いかなる場面においても新型Propelのライドフィーリングを引き立てる存在となっています。
「GIANT SLR 50 WheelSystem」
また、50mmハイトながら前後セット重量1370gという軽さを誇るGIANT SLR 50 WheelSystem と、新型CADEX Aero タイヤの組み合わせにより、ウルトラスムーズな走行性能を実現します。率直に申し上げますと、是非ともこの足まわりのコンポーネント一式だけでも、いま皆様が乗っているディスクロードにインストールして頂きたい次第です。ロングライドからエンデューロレースまで、愛車の走行性能をとことん引き上げてくれること間違いなしです。ちなみにこの大変素晴らしいホイールセット。敢えて欠点をあげるとすれば、リアホイールのラチェット音が爆音(うるさい)だという点ぐらいでしょかね…。
「ヒルクライムも軽快!」
なお、この車体の完成車重量は実測7.1㎏でした。この数値、驚くことに第3世代の上位グレードPropel Advanced SL 1と全く同じ完成車重量なんです。これなら「セカンドグレードはスペック的にちょっと重い…」なんてもう言えません。
そんなこんなで。そのスペックを見ただけで魅力しかない新型Propelを試乗したルートがこちらです。
「結構しっかり走りました」
まずは大島のお馴染み亀老山を2本登り、外周ルートを走行して伯方島へ。伯方島を通過後、大三島を1周したのちに再び大島外周に入り、亀老山を1本登る、走行距離114㎞で獲得標高1700mのルートとなりました。当初の予定では「午後から1時間ぐらい走って帰ろうかな」ぐらいの感覚で出発したのですが、その走りがあまりに爽快で快適、ものすごーく楽しくて、うっかり日が暮れるまでペダルを回しておりました。
「緑色のフレームもかっこいいぞ」
ということで。ここからは新型Propleで走ってみた感想に参ります。
GIANTのオールラウンド系レーシングバイクといえば「TCR」というモデルがございます。これに対してエアロロードのPropelは、その特性がゆえに若干乗り手を選ぶような屈強さがありました。第3世代となった前作でそのバランスが見直されたものの、私のように体格の小柄なホビーサイクリストが乗ると、エアロロード特有の硬さから来るネガティブな部分が気になっていました。その為、私自身も長らくTCRを愛車にしてきました。
「第3世代 Propel Advanced Pro」
以前、今回と同じグレードの第3世代Propelを試乗した経験もございますが、平坦路の巡行性能が好印象だったものの、ヒルクライムについては「思いのほか登れる」ぐらいの感触でした。また、乗り心地についてもかなり硬さを感じた記憶があります。なお、そのネガティブな硬さも推進力に変換することが出来るライダーは、ほぼ例外なく強くて速いサイクリストだったりします。
私自身Propelに対してそんな印象を持っていたからこそ、この第4世代の走りにそれはもう驚きました。フレームの外観だけを見れば前作からあまり変化を感じないものの、実際に乗ってみると第3世代とは全く異なる特性のエアロロードになっております。
「これはもう、平坦路が超楽々なTCRでは?」
乗り始めてまず実感するのが走りの軽さ、そして硬すぎない乗り味です。ここについては普段からTCRに乗っているわたしもびっくりです。こぎ出しから巡行速度までの加速が非常にスムーズ且つ軽いことは当然。いつもなら道路の起伏で少し踏み直す、もしくは踏み足すポイントでも、普段乗っているTCRと比較してあきらかにパワーをセーブした走りが出来ます。向かい風については言わずもがな。あまりにも脚を温存することが出来るので、トレーニングの観点からみればちょっとした罪悪感さえ覚えてしまいます。裏を返せばレースでもそれだけ脚を使わずに走れるわけでして、それが単独でも集団でもかなりのアドバンテージになります。
「ヒルクライムレースでもエアロロードを見かけます」
近年、他ブランドの最新エアロロードがオールラウンド性能を高めているほか、オールラウンドモデルとエアロロードが統合していることについて私自身も認識しています。その流れの中で「エアロロード=剛性増し増しの平坦スピード番長」というイメージは過去のものになっています。ときどき参加するヒルクライムレースでも、勾配の緩い区間で最新世代のエアロロードに乗った方々と集団内で並ぶことがあるのですが、「自分よりも明らかに脚を使ってないぞ?」と感じる場面は少なくありません。エアロロードとしてPropelが備えていたメリットに加えて、第3世代にあった「若干の重さ」「硬さ」という少しネガティブな部分がしっかりと改良された第4世代Propelは、今後国内のヒルクライムレースでも大活躍する予感さえします。
「乗り心地も快適でどんどん走れます」
そして、このPropelに乗ってみて最も魅力に感じたのが、開発コンセプトにあった「持続可能なスピード」です。過去のPropelを例としまして、バイク全体の乗り味が硬いバイクは、長時間ペダルを回して走り続けるのが結構疲れるものです。その点、この第4世代Propelはレースバイクとしては十分なフレックス性を備えています。流石にエンデュランスロードのDefyには劣りますが、わたしのようなホビーサイクリストが嗜むロングライドにもしっかりと寄り添ってくれるものを感じました。私自身シリアスレーサーではないので参加経験はございませんが、例えばツールド沖縄の市民200㎞などのロードレースに挑戦する方にとっても、良き相棒になってくれるのではないでしょうか。
「ライドの終盤にもう1本登る余裕があります」
この日も当初の予定よりだいぶ長めのライドとなりましたが、最後にもう1本ヒルクライムを登る気持ちにさせてくれました。まさに「持続可能なスピード」を実感した瞬間と言えます。
「どんな路面もどんとこい!」
公道を走っていると、必ずしも滑らかな路面ばかりを走れるわけではないものです。アスファルトの路面が劣化して表面がガビガビにひび割れていたり、コンクリートの簡易舗装区間があったり。そういった路面を走行する際、バイクに備わる振動吸収性能の真価が問われます。バイクの振動吸収性能は快適性、乗り心地の良さを得るだけでなく、ペダリングによって生み出す駆動力を余すことなく路面に伝えるトラクション性能にも大きく関係しています。トラクションに優れるバイクは、どんな路面でも少ない労力でスムーズにバイクが進みます。
「新CADEX AERO タイヤによる恩恵は絶大」
振動吸収性能はフレーム本体やハンドル、タイヤ、ホイール、サドルなど、バイク全体の様々な箇所によって生み出されます。第4世代Propelでは新設計のフレームセット、新型の一体型ハンドルが快適性の向上に貢献している印象を受けます。それに加えて、推進力を生み出すトラクション性能に影響を与えているのが、標準装備されている新型CADEX AERO タイヤです。
「路面を包み込むようなしなやかさ」
240TPIにアップデートされたケーシングを採用し、転がり抵抗を低減しつつ、コーナリングで確かなグリップ力を発揮するRR-Aコンパウンドを使用したこちらのタイヤ。前作のCADEX AEROタイヤ以上に速いレーシングタイヤへと進化しています。 SLR 50 ホイールをはじめとする、昨今のトレンドとなっているワイドリムと組み合わせることで、抜群の回転性能を発揮するように設計されています。
「CADEXの設計思想を受け継ぐCourseタイヤ」
なお、新型Propelの下位グレードに標準装備されているGIANTの新しいCourse タイヤにつきましても、CADEX AEROに決して引けを取らない性能を有しています。これまで歴代のCADEXレーシングタイヤを中心に使用してきた私自身、Courseタイヤのアップデート具合にとても感銘を受けています。これらの製品は単体での販売もございます。完成車の購入はちょっと難しいという方も、まずはタイヤで愛車の性能アップを図ってみるのは如何でしょうか。
さて、今回のスタッフ川村による新型Propelインプレッション。内容の方は如何だったでしょうか。ぜひ参考にしていただけますと幸いです。
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