ジャイアントストア今治
【バイクメンテナンス】大会前に愛車のチェックをしましょう。2019年8月28日
お盆期間も過ぎて、8月もあと僅かですね。
来月は県内でヒルクライムレースや、
トライアスロンなどの大会が開催されます。
この時期になると石鎚山ヒルクライムレースや、
伯方島トライアスロンに参加されるお客様に、
点検やメンテナンスでご来店を頂いております。
そこで。
過去の大会で実際に見かけたバイクトラブルを元に、
幾つか愛車のチェック箇所を紹介します。
・タイヤの状態は大丈夫ですか?
1番多く見かけるのは、パンクなどのタイヤトラブルです。
走行中、何かがタイヤに刺さってパンクする確率。
これは運次第です。
ただし、
タイヤのチェックでパンクの確率を下げることは可能です。
既にご存知の方が殆どかとは思いますが、
タイヤは前輪よりも後輪の方が早く磨耗します。
走行中、最も多くタイヤと路面が接地する部分、
トレッドの真ん中が平らになっていたら交換です。
摩耗して薄くなったタイヤには、微小な尖った石も貫通します。
また前輪のタイヤは磨耗こそゆっくり進みますが、
材料の経年劣化によって硬化し、表面にひび割れが生じます。
磨耗や硬化したタイヤはグリップ力も低下しています。
曲がる、停まる、という基本動作にも影響します。
予め確認し、必要に応じて交換をしておきましょう。
・ブレーキは大丈夫ですか?
写真は要交換のディスクブレーキパッドです。
リムブレーキのブレーキシュー。
ディスクブレーキのブレーキパッド。
磨耗をしていませんか?
少しだけ摩耗したブレーキシューです。
ここまで摩耗したら要交換です!
「あまり乗っていないから大丈夫。」
「ヒルクライムレースだし、ブレーキは大丈夫でしょ?」
いいえ、大丈夫ではございません!要注意です。
特にリムブレーキのシューはゴムなどの樹脂類で作られている為、
未使用タあってもタイヤと同様に劣化し、硬化をします。
硬化したブレーキシューで制動力を得る為には、
通常よりも強い握力を必要とします。
ヒルクライムレース後の下山で、
先導に従って長い下りを集団走行する際には、
長時間に渡り、ブレーキをかける必要があります。
実は握力の消耗は意外と気がつきにくいものです。
疲労でブレーキレバーを握れなくなると、
スピードコントロールが出来ずに…。
そんなシーンを何度か見かけました。
しっかり点検をしておきましょう。
・変速機は正確に動作していますか?
なんでこんな時に!…というタイミングで発生するのが、
変速ワイヤー切れのトラブルです。
シフトケーブルがいきなり切れることは少なく、
先に千切れ始めた部分が変速レバー内部で引っ掛かる為、
後の変速機がトップギア(重いギア)に入り難い症状が現れます。
気になる場合は早めにワイヤー交換をしましょう。
そして。
1段づつ変速することの確認はもちろんですが、
もう1点、気を付けて頂きたい部品がございます。
それは「リアディレイラーハンガー」です。
カーボンやアルミフレームの殆どに使用されており、
メーカーや車種ごとにその形状が異なる為、
大会会場等では入手が困難なケースが殆どです。
後ろ変速機をフレームに装着する為のフレーム部品で、
車体を転倒させたり落車をした際に大きな力が加わると、
フレーム保護の為に曲がるように設計されています。
曲がっている事に気付かず、軽いギアに変速をしてしまうと、
チェーンが外れて変速機をホイールに巻き込み、
走行不能になるケースもございます。
・電動式変速機のバッテリー充電は大丈夫ですか?
シマノDi2やスラムeTAPなどを使用されている方。
大会前日や当日に、
「充電が少ない。変速機が動作しない。」
「充電器を忘れた。」
という場面をお見かけします。
大会会場では対応が困難なトラブルの1つです。
充電器や予備バッテリーなども、忘れずに準備をしましょう。
大会の当日はベストを尽くす為に、
愛車のチェックは忘れずに。