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タイヤの空気は自然に抜けます。2020年11月16日

「1か月ぐらい自転車を置いていたら空気が抜けていた」

「最近乗っていないのにパンクしていた」といった内容で、

パンク修理のご依頼を頂くことがときどきあります。

といいますか、なかなか頻繁にございます。

(自転車屋さんあるあるの1つです。)

 

そこで今回のお話。

ご存知の方も多いかとは思いますが、

異物が刺さる事でタイヤとチューブに穴があいていなくても、

「タイヤの空気は自然に抜けていくもの」です。

 

例えば。

空気入れでタイヤ内に充填された空気。

そこには窒素や酸素、二酸化炭素などなど。

さまざまな気体の分子が含まれています。

そして。

それはタイヤやチューブのゴム類に少しずつ浸透して、

タイヤの外側に通過していきます。

これは自転車のタイヤだけでなく、

オートバイクやクルマのタイヤも同じです。

実際にクルマのロードサービスにおいても、

バッテリー不調やガス欠のつぎ(か同じぐらい)に多いのは、

タイヤの空気圧不足によるトラブルというお話もあります。

 

ゴム製のタイヤを使用する乗り物の中でも、

際立って細い幅のタイヤを使用するのが、

ロードバイクやクロスバイクです。

幅の細いタイヤになるほど、入れる空気圧は高く、

それでいて入っている空気の全体量は少なくなります。

その結果。

太いタイヤと比べて短期間で空気は抜けやすくなります。

 

そこでこんな実験をしてみました。

店頭にあるこちらのロードバイク。

TCR ADVANCED PRO 1 DISC(試乗車)のタイヤに空気を充填。

10日後にはどれぐらい空気圧が低下しているか?

計測をしてみました。

タイヤは純正のチューブレスレディタイヤCOURSE 1(25C)です。

まず初めに100psi(7bar)まで空気を入れます。

尚、85~125psi(5.8~8.6bar)がこのタイヤの指定空気圧です。

そして。

10日後に再度空気圧を計測してみます。

すると73psi(5bar)まで低下していました。

これは正常な減り具合です。

因みにこの期間、乗っていても乗らなくても、

経験上、空気圧の減り具合に差はありません。

 

ロードバイクよりも太いタイヤを装着する、

MTBやクロスバイクの場合。

もともとの適正空気圧が低く、空気の量も多くなるため、

もう少しゆっくりと自然に空気は減っていきますが、

1カ月も過ぎればパンクかな?と感じる程度に減ります。

 

走る為の性能を追求しているスポーツバイクは、

それぞれの乗り方や使用するタイヤに適した空気圧に、

毎回ご自身で調整することがお勧めです。

【豆知識】

自分の走り方にはどれぐらいの空気圧があっているのか?

少しずつ空気が減る特徴を利用して、

自分の好みのセッティングを把握するコツをご紹介します。

①まずは指定空気圧の範囲で高めに空気を入れる。

②なるべく毎日乗って、乗り心地や走り具合の変化を感じる。

③「ちょうどいいかも?」と思った時に空気圧を計測する。

週末や休日しか乗れない場合には、

その都度、少しずつ空気圧をかえて乗ってみましょう。

ポイントは、タイヤの転がりの軽さと、

振動に対する乗り心地を両立できる空気圧を探すことです。

 

久しぶりに乗ろうかな~という場面で、

「あれ、パンクかな?」と思われた際は、

一度ご自宅で空気を入れてみましょう。

それほど急を要さないようでしたら、

最低でも1日様子を見ていただき、

さほど空気圧が減らないようでしたら、

パンクをしている訳ではないかもしれませんよ。

ご参考にして頂けると幸いです。

 

ジャイアント/リブストア今治