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【サイクリング】スポーツバイクの乗り方〜変速ギアの使い方〜2019年12月23日

同じ自転車であってもシティーサイクルとは異なり、

サイクリングの為に必要な機能を重視されている自転車。

それが、スポーツバイクです。

用途に応じてタイプも様々ですが、

一目見て、一度乗るとその違いに気が付きます。

沢山の組み合わせがある変速ギア。

サドルの高さやハンドルの位置によって得られる、

その独特な乗車姿勢など。

初めて乗る方にとっては、

本当に乗りこなせるのかな?と不安に思う要素も多い筈。

ジャイアントストアではご納車の際に車体のご説明や、

サドルの高さなどのセッティングを致しております。

ですが。

そうは言いましても、一度にマスターするのは難しいもの。

スポーツバイクにお乗り頂く上で必要とされる要素は、

実際に走り始めて気がつく事がとても多いです。

その中で、

変速ギアの使い方

坂道の走り方(登りと下り)

この2つは、いつも多くの方々からご質問を頂きます。

そこで。

今回から2話に分けて、

それぞれ攻略する為のちょっとしたコツをお話致します。

第1話では、変速ギアの使い方についてお話します。

一部の車種を除く、ほとんどのスポーツバイクには、

ペダル側(クランク)と

後ろの車輪側(リアホイール)に、

変速ギアが搭載されています。

それぞれ、

「前のギア」「後ろのギア」と呼ばれていることが多いです。

スポーツバイクに初めて乗ると、まずはこれが分かり難い!

「重いギアと軽いギア、

何で前後で歯車の大きさが違うの?」

これを考えはじめると、さらなる混乱を招きます。

(詳しく理解する為には、物理や機械工学のお話になります。)

ひとまず、難しいことは考えずに、

覚えやすい方法をご紹介します。

車体に跨り、走り出す前の状態で、

チェーンの位置を上から確認します。

(走行する際は、手元や下を見ない様にしましょう。)

前後のギアともに、

車体中央に近いギアの位置にチェーンが掛かると、

ペダルを漕ぐ脚の感覚が軽くなります。

車体外側寄りのギア位置にチェーンが掛かると、

ペダルを漕ぐ脚の感覚が重くなります。

あとは走行して身体で覚えるのみです!

「右手の親指が~左のひとさし指が~」と考え過ぎず、

まずは変速をしてみて、脚の感覚で覚えましょう!

「どちらのギアをいつ操作すれば良いのか?」

「どの段数を選べば良いのか?」

というご質問もいただきますが、

結論から言いますと…

「乗る方の体力によって十人十色です。」

体格が同じであっても、

個人の体力差によって快適なギア位置は異なります。

ですが…。

覚えていただきたいポイントがあります。

それは、

変速をする順番です。

基本的には、後ろのギアから変速操作をします。

車種とグレードによっても異なりますが、

後のギアは少ないもので8枚、多いと12枚あります。

1段ずつ変速をする事で、

ペダルを漕いだ時、脚に感じる重さと、

車体の進み具合が少しずつ変化します。

それに対して。

前のギアは2枚か3枚のものが主流で、

ギアを1段変速すると、

ペダルを漕ぐ時の重さと進み具合が極端に変化します。

この違いを覚えておくと、

変速ギアの使い方をマスターすることができます。

 

走行時、極端にペダルを漕ぐ脚への負荷が変化すると、

姿勢が崩れやすく、とにかく脚が疲れます。

快適かつスムーズに走行する為には、

まず後ろのギアを何枚か変速したのちに、

必要に応じて前のギアを変速します。

 

【平坦な道を走行する場合】

交差点などで停車する場面を思い浮かべてください。

まず、停車する少し手前までペダルを漕ぎ、

後ろのギアを軽い方に3~4枚ほど、変速します。

再びペダルを漕いで走り始めたら、

後ろのギアを重たい方に1段ずつ変速します。

走行中は速度変化とペダルを漕ぐ脚の感覚に合わせて、

後のギアをこまめに変速します。

ストップ&ゴーの多い街中はもちろん、

数時間を走行するロングライドでも。

疲労を軽減する為に、とても大切なポイントになります。

 

【ここで豆知識①】

多くのスポーツバイクに採用されている外装式多段ギアは、

車体が前に進む方向でペダルを漕いでいる時でないと、

ギアの変速ができません。

停車する前にこの操作をしておかないと、

発進時にギアが重く、余計な脚力を必要とします。

さらに。

停車した状態で変速レバーを動かし、

そのままペダルを漕ぎ始めると、

部品を傷める原因になります。

同じ理由で、

置かれている車体の変速レバーをカチカチと動かすのも、

部品にとってはよくありません。

(はじめて専門店に行くと、やってしまいがちです。)

 

【平らな道から登り坂にさしかかる時】

それほど傾斜のきつくない坂道では、

徐々に速度が低下するのに合わせて、

後ろのギアを一段ずつ軽い方へ変速します。

そこからさらに速度が落ちてきて、

後ろのギアの軽い位置が残り3枚程になり、

「このままだときついな。」

と感じたときに、前のギアを1段軽い位置へ変速します。

この時に思い出して頂きたいのは、

前のギアは一段変えた際の変化が大きいという事。

前のギアを変速したあとは、

ペダルの漕ぎ具合が軽くなり過ぎる場合も。

そこで、後ろのギアを1、2枚ほど重い方に変速します。

 

【ここまでの一連の操作をまとめてみます。】

①平坦路の停止と発進

停車前(ペダルを漕いでいる間)に後ろのギアを軽い方へ

ペダルを漕いで走り始めたら一段ずつ重い方へ

 

②坂道にさしかかる(登り坂と下り坂)

後ろのギアを変速

必要に応じて前のギアも変速

ペダルの漕ぎ具合が大きく変化し過ぎたら、

後ろのギアを変速する。

坂道の傾斜が急激に変化するほど、

この一連の操作を素早く、正確に行う必要があります。

 

【ここで豆知識②】

ギアの変速は変速機の動きで、

ギア板からチェーンを横に脱線させています。

力強くペダルを漕いでいる時に変速操作を行うと、

ガッチャン!ガッチャン!という、

少し不安にさせる様な衝撃が…。

これを解消する方法が1つ。

変速操作を行うタイミングでは、

下へ踏み込む脚とは反対の脚、

下から上に戻るペダルに乗せた脚を意識します。

(これを引き足といいます。)

そうすると、ギアとチェーンがスムーズに噛み合い、

少ない衝撃で変速することができます。

 

加えて、チェーントラブル解消方法を1つご紹介します。

もしも、

何かの拍子で前のギアからチェーンが外れてしまったら。

後ろギアの変速機のこの部分をペダル側に向けて押すと、

地面に近い側のチェーンが弛みます。

あとはもとのギア板にチェーンをかけて、

ゆっくりペダルを回転させます。

 

如何でしょうか?

変速操作について、イメージをして頂けましたか?

あとは実践あるのみです。

 

次回なサドルの高さの合わせ方、

坂道の登り方と下り方についてのお話です。

 

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