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まさかのパンク時に役立つ。ぷちサバイバル術をご紹介。2020年6月4日

こんにちは。今治店スタッフの川村です。

しまなみ海道を含めて、郊外でサイクリングを楽しむ際に、

初心者の方がおそらく最初に直面するバイクトラブル。

それは、パンクです。

スポーツバイクをはじめたら、車輪の着脱作業はもちろん、

チューブの交換作業なども、ぜひ習得して頂きたいと思います。

これらはサイクリングのステップアップに欠かせない要素のひとつです。

 

そんなパンクの中でも、今回はちょっと厄介なケースをご紹介します。

もちろん。

その原因さえ解っていれば、そういったパンクを回避する事は可能です。

 

あれは今から10年ほど前の出来事。

その日は新しく購入した1本¥6,000のロードバイク用タイヤを装着し、

ウキウキ気分で休日サイクリングに出かけました。

(さすがに当時の写真が手元に無いので、イメージ写真です。)

当時の自宅から90kmほどのところにあった山々の道を巡り、

帰りは川沿いのサイクリングロードを快調に流していたその時!

突然、足元の方から「プシューーー!」という音が。

すぐに停止して車体を確認すると、

前輪のタイヤから空気が抜けきっていました。

そう、パンク発生です。

(この写真は紀伊半島の山中で前後パンクしたときの様子。まさにサバイバルでした。)

パンクしたときの基本としまして、

まずは落ち着いて道の端に避けてから作業に入ります。

チューブ交換などのパンク修理を行う際には、一連の流れの中で必ずパンクの原因を探します。

せっかく修理をしても、その原因がタイヤに残ったままですと、

再びパンクをしてしまいます。

(タイヤの裏と表に刺さりものが残っていないか、しっかり確認をしましょう。)

この日のパンクは刺さりものが原因ではなく、

チューブは破けたように大きな穴が開き、タイヤの側面も2cmほど斜めに裂けていました。

通常、小さな刺さりものが原因のパンクであれば、

大きな音と共に空気が一気に抜けるような事はありません。

また、段差を乗り越えた時に、ホイールのリムと地面でチューブを噛み込んでしまう、

リム打ちパンクでもここまで大きな音はしません。ただし、空気は早めに抜けます。

(リム打ちパンクの際は、チューブに2か所の穴が開きます。)

そうです。

この時のパンク原因は「サイドカット」と呼ばれるもの。

タイヤは地面に触れる中央付近、通称「トレッド」部分よりも、

タイヤの側面「サイド」部分が薄くできています。

その為、ここを何かで引っ掻いたことで傷ができると、

タイヤ本体に加わっている空気圧に耐えきれず、裂けてしまいます。

そうして、裂けた部分からチューブがはみ出ると、

まるでコンロで網焼きをしたお餅の様に、チューブが膨らんで破裂します。

このとき、非常に大きな穴が空いてしまうため、パッチによる応急修理は不可能です。

(パンク修理パッチは、ごく小さい穴に使用します。)

さらに。

傷ができたタイヤそのものも、交換を余儀なくされます。

ときには使い始めた初日に、新品タイヤの交換を余儀なくされるという、

なかなか厄介なパンクです。

それでは、

この日のサイドカットの原因はどこに?

その答えは、パンク現場から15km手前、道路工事中の区間にありました。

そこはアスファルトが剥がされて、10mほど砂利道になっていたのですが、

距離が短い事もあり、私はバイクに乗ったまま通過しました。

この時、タイヤが砂利に埋まりながら回転し、

サイド部分に皮一枚のすり傷が生じます。

そして、時間の経過と共に空気圧でサイド部分の強度が限界に達し、

時間差でパンクしてしまった…ということなのです。

起きてしまったものは仕方ありません。慌てない慌てない。

とりあえず、修理をしなければ帰る事はできませんからね。

ここで、ひとつ注意です。

サイドカットなど、タイヤに亀裂が生じたパンクでは、

タイヤの傷がそのままの状態で、新しいチューブを入れてはいけません。

空気を入れて膨らませると、再びチューブが裂けてしまいます。

それを防ぐ為に。まずはタイヤの傷を塞ぎます。

タイヤの内側から大きな傷を塞ぐ、

タイヤブートという専用シートを使う方法が一般的ですが、

もし無い場合にはこんなものを代用します。

「プラ」と記載されているお菓子や粉末スープの小包装。

この素材は表面を押したり、引っ張る力に強く、

空気圧で膨らむチューブを傷の内側に押さえ込む事ができます。

3つ折りにして厚さを出し、タイヤ内側とチューブの隙間に挟み込みます。

携帯ポンプやCO2ボンベでチューブを膨らまし、内側に押し当てられていたらOKです。

私スタッフ川村もこの方法で80km走行し、無事に帰宅する事が出来ました。

実を言いますとこの日、この応急修理方法を何年か前に聞いたことがあった為、

帰宅困難の危機を乗り越えることが出来ました。

 

最後に。

このとき使用していたクリンチャータイヤは軽量レーシングモデルで、

耐パンク性能そのものも、あまり優れておりませんでした。

現在、市販される様々なタイヤの中には、耐パンク性能はもちろん、

耐サイドカット性能を高めたものも販売されております。

当社ですと、GAVIA ACやFONDO、COURSEシリーズが該当します。

ご自身がタイヤに求める要素にあわせて、タイヤの種類を選択することが、

快適に走る上では非常に効果的です。

 

如何でしたでしょうか。

いざという時の為に。

ちょっとしたサバイバル知識を覚えておくと、必ずいつかは役に立ちます。

 

ジャイアント/リブストア今治