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【サイクリング】スポーツバイクの乗り方〜サドルの高さ・坂道編〜2020年1月10日

はじめての方にぜひとも覚えていただきたい

「スポーツバイクの乗り方」

第1話では、変速ギアについてお話致しました。

前回のお話👉変速ギアの使い方

変速ギアの扱いに慣れてきて、

「それじゃあ、今度はあの坂道に登ってみよう!」

と意気揚々に挑戦をしてみたものの…

「頑張って漕いでいるのに、頂上まで登れない…。」

「なんとか登れたけれど、下り坂で冷汗を掻いた。」

そんなご経験をされてる方も多いのではないでしょうか?

そこで。

~スポーツバイクの乗り方~ 第2話

今回は坂道の走り方についてお話致します。

それに加えまして。

登り坂を攻略する上でも重要となる部分。

サドルの高さについてもご紹介を致します。

ご納車の際に少し低めの高さに調整をして、

そのまま乗られている方はとくに必見です。

 

では、早速参りましょう。

【サドルの高さ】

野球のバッティングやピッチング。

テニスでは良いショットを打つ為に。

スポーツには基本となるフォーム(姿勢)があります。

スポーツバイクも例外ではございません。

スポーツバイクでは、

自転車という機材を身体に合わせて調整する、

フィッティングという作業がございます。

このフィッティングで得られた乗車姿勢を、

ライディングポジション、またはフォームと呼びます。

電動アシスト付きの Eバイクも例外ではございません。

ESCAPE RX-E+

ライディングポジションは一度で決まるものではなく、
乗り方や、熟練度によっても変化をします。

 

その中でも要と言える部分が「サドルの高さ」です。

スポーツバイクにはじめて乗られる際、

「両足がしっかり地面に着かないと怖い!」

というお客様も多く、

その際には、サドルを低めに調整してご納車致します。

ところが。

低めのサドル位置によって安心感を得られる反面、

犠牲になってしまうことがあります。

それは、

ペダルを楽に漕いで、

軽快に走る為のポジションです。

もしかして?

と思った方は、いつものように走行してみてください。

しばらく走行をしたのちに、

ペダルに乗せた足の位置を確認してみましょう。

土踏まずの辺りでペダルを踏んでいませんか?

このペダルの漕ぎ位置。ママチャリでは定番ですが、

スポーツバイクの場合、

その性能を発揮するためには、脚の使い方が異なります。

例えば。

地面を足で蹴って上にジャンプをする時。

土踏まずよりも爪先に近い位置で地面を蹴ります。

ペダルを漕ぐ=ペダルを踏み込む動作も、

これと類似する部分があります。

ペダルを漕ぐときには、

「拇指球」という位置をペダル中央に乗せてあげると、

脚力を効率よく発揮する事ができます。

この足の位置を基準にして、サドルの高さを調整します。

①まずは拇指球をペダルの軸に合わせます。

②その状態で片方のペダルを1番下の位置へ。

③この時の膝の角度を確認します。

サドルの高さが概ね適性な場合、

膝は伸びきる手前、軽く曲がった状態になります。

この状態で両足を地面に着こうとすると、

両足の爪先か片足の爪先で着く程度になります。

(この時の足のつき具合は車種による例外もございます。)

その為、停車時にはサドル前方に降りて待機。

走り出す際にペダルを踏み込んでサドルに座ります。

上手に走り出すためには、ペダルの位置がポイント。

写真の様に少し高い位置から踏み込みます。

これはスポーツバイクをはじめる際に、

必ず覚えて頂きたい動作です。

サドルの高さを上げすぎる事もよくありませんが、

低めかも?

と感じていましたら、ぜひ調整をしてみましょう。

このフィッティングだけで、走りは激変します!

まずは5mmから10mmの範囲で調整をしてみましょう。

 

さて、いよいよ本番に参ります。

【登り坂】

「長い登り坂をどうしても登りきれない。」

「あの展望台まで登ってみたい!」

という方に。

ここではちょっとしたコツをご紹介致します。

そもそも、なぜ登り坂は辛いのか?

それは…

漕ぎ続けていないと止まってしまうから!

「そんなのあたりで前でしょ!」なんて仰らず、

平らな道を走行中に漕ぐのを止めてみて下さい。

しばらくは車輪が回転し、惰性で車体が進みます。

実は、平らな道を走行する際は、

ペダルを漕ぐ力以外にも、この惰性が働いており、

かなり楽をしながら走行しています。

それに対して。

重力の影響を多く受ける登り坂は、

惰性による助けは少なくなり、

ペダルを漕ぐ力がより多く必要となります。

勾配がキツくなるほど、頼れるのは漕ぐ力のみ。

だから登り坂はキツいのです。

そんな登り坂をはじめて攻略する時のポイント。

とにかくゆっくり、

呼吸が乱れ過ぎない、一定ペースで漕ぐ事です。

いやいや。

「そんなことを言っても、

既にゆっくりでしか登れないのだけど!」

という方。

ご自身が思う以上に、もっとペースを抑えて、

ゆっくり、ゆっくり、走ってみましょう。

目安は、軽い会話ができる余裕を残すこと。

独り言を呟くのもOKです。

景色を眺める余裕を残すのもいいですね!

漫画に登場するキャラクターの様に、

限界を超えてもペダルを漕ぎ続ける!

なんていう事を考えてはいけません。

登りきることだけを目的にするのでしたら、

兎と亀のお話でいうところの、

亀さんになりましょう。

でも、あのお話。

亀さんにとっては全力疾走だったはず…。

なんて推測もしてはいけません!

登り坂ではペース配分がとても大切です。

頑張らないと登れないけど、

頑張り過ぎないこと。

これが一番大切です。

ここで、

思い出して頂きたいことが、ギアの変速です。

登りの勾配に対してギアが軽過ぎると、

クルクルと忙しなくペダルを漕ぐために、

呼吸が乱れ、踏ん張りも効かず、

車体もフラつき易くなります。

その反対に。

重過ぎるギアを選ぶと筋肉を酷使する為、

長い時間漕ぎ続けることができません。

そこで。

ペダルを漕ぐ脚の感覚が重要になります。

重過ぎず、軽過ぎない。

なるべく中間の感覚になるギアを選択します。

わずかに勾配が変化したときには、

小まめにギアを変速することもポイントです。

これに加えまして。

非常にゆっくりな速度でも、

フラつかないように走ることが大切です。

1本の線をイメージして、それに沿って走行します。

コツとしましては、

しっかり前方を見ることと、

ハンドルを持つ腕の力に頼り過ぎず、

脚から腰の辺りでバランスをとるような意識をします。

お腹の辺りをぐっと引っ込めて、

前かがみになり過ぎないように意識をします。

 

登ったあとには、下り坂が待っています。

【下り坂】

まず、車体を操るテクニック以上に大切な事があります。

それは、

進行方向の先へ視線を向けることと、

「かもしれない運転」を意識することです。

危険を予測をする「かもしれない運転」

スピードの出やすい下り坂においては、

とても重要になります。

もちろん、どんな道を走るときにも大切な事ですね。

「あの場所はタイヤが滑るかも?」

「対向車が来るかも?」

 

「こちらに蛇行して登っている自転車がいるかも?」

「ハイキング中の歩行者がいるかも?」など。

あまり考え過ぎることで緊張し、

身体の動きが硬くなるのもよくありませんが、

少しでも意識をしておくことで、

万が一の際の危険を回避できる確率が増します。

この予測を生かす為には、常に先の状況を見ることも大切です。

カーブを曲がるときには、

目線だけでなく、

進行方向に顔を向けることがポイントです。

加えまして、

道路の幅に対して余裕を持った位置を走行しましょう。

カーブ途中や出口で、

対向車線に大きく膨らむことはもちろん、

先が見えにくいカーブの入り口では、

その内側へ寄り過ぎないようにします。

このときの足の位置も大切です。

両足はしっかりペダルに乗せます。

左右の足は地面と水平の位置が基本です。

きついカーブでは、外側のペダルを下へ。

内側のペダルは上にします。

MTBの走行動画などを見ると、とても参考になります。

下り坂の途中で停止する際も、

停車をする寸前まで両足はペダルに乗せておきましょう。

スピードが落ちる前に両足を離してしまうと、

バランスを崩し、暴走や転倒の危険性があります。

(しまなみ海道でもときどき見かけます。)

 

カーブに入る前など、

しっかり減速する時には前後のブレーキを使用します。

【ここで豆知識】

ハンドルとブレーキの種類によって、

ブレーキレバーの握り方も異なります。

手の大きさ、指の長さでも個人差があります。

・フラットハンドル+Vブレーキ

(ESCAPE R3などのクロスバイク)

ひとさし指と中指の2本で握ります。

十分な制動力を発揮しつつ、

効き具合の調整もしやすくなります。

3本指以上で握る癖がついてしまうと、

とっさの急ブレーキで前転しやすくなります。

 

・フラットハンドル+油圧式ディスクブレーキ

(ESCAPE RX DiscやMTBなど)

制動力が非常に高い為、山道を走るMTBでも、

ひとさし指1本が基本です。

こちらもVブレーキと同じく、

指の本数を掛け過ぎるといざという時に逆効果です。

 

・ドロップハンドル+キャリパーブレーキ

(CONTENDやTCRなどのロードバイク)

基本は2本指、加えてくすり指を掛ける方もいます。

 

・ドロップハンドル+油圧式ディスクブレーキ

(油圧式ディスクブレーキを搭載するロードバイクなど)

制動力に優れる油圧式ディスクブレーキの場合。

ドロップを握る際にはフラットハンドルと同じく、

ひとさし指でスピードコントロールができます。

どのタイプにも共通する点は、

親指と小指はハンドルバーにかけていることです。

バランスを取ったり、下り坂が苦手な方は、

小指がハンドルから離れてしまっている場合が多いです。

ものを握る動作において、

小指はとても重要な役割を備えています。

 

強くブレーキをかける時は、

身体を少し後方へ引く事もポイントです。

また、カーブを走行中に、

車体が大きく傾いた状態で前ブレーキをかけ過ぎると、

バランスを崩す危険性があります。

その為、

少しだけスピードを調節したい時には、

後ろブレーキのみを軽く使用します。

最後に。

ブレーキについて、もう一つだけお話致します。

ブレーキを常にかけ続ける必要がある急こう配や、

スピードに対する恐怖心でブレーキを多用される方。

長い時間ブレーキレバーを握り続けていると、

いつの間にか握力を消耗してしまい、

「止まれない!」という状態に陥ることもあります。

私自身、過去に参加をしたヒルクライムレースの下山中、

そういった状態に陥った参加者の方に数回遭遇しました。

乗る方の握力、車体のブレーキ性能にもよりますが、

慣れない下り坂を10分以上走行する際は、

途中で必ず休憩することをお勧め致します!

(あくまでも目安です。疲れを感じたら休憩をしましょう。)

 

如何でしょうか。

難易度が高いと思う坂道も、

少しコツをつかむことさえできれば、

スポーツバイクで走ることが楽しくなります。

このほかにも、

日頃のサイクリングで疑問に思う事などが御座いましたら、

お気軽にご相談くださいませ。

 

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