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【CADEX】測って乗ってCADEX AERO2022年11月28日

こんにちは。今治店スタッフの川村です。

今回はタイトルの通り。

愛車のタイヤ交換の機会を利用して、

CADEXから新登場のオンロードタイヤをご紹介します。

CADEX AERO TUBELESS

¥12,100

カタログ記載の重量は270g

購入した商品は実測で266gでした。

ちなみに以前のブログにて、

ミニベロに使用したタイヤの価格は、

1本¥2750でした。

今回のCADEX AERO との価格差は、

なんと¥9,530

クリスマスや年末年始と物入りな季節。

なにかと物入りな季節を前にして、

ちょーーーっと痛い出費になりますが、

そこはお値段以上の性能に期待です。

(お財布は軽量化されましたが)

装着するホイールはSLR 1 42リムブレーキ仕様。

ディスクブレーキ用の製品が台頭する現在、

リムブレーキ用としてはめずらしく、

流行りのフックレス構造を採用しています。

では、さっそくタイヤ装着に参りましょう。

この様にビートをはめていく際、

タイヤメーカーやその種類によって、

その作業性にも差があります。

このCADEX AERO については、

通常の作業手順で容易に装着可能です。

交換作業に慣れている方でしたら、

片手でもリムに収めることができます。

この整備性の良さは魅力です。

 

【余談】

作業経験のある方はご存じでしょうが、

主に着脱が「硬い」と言われているタイヤは、

とんでもなく交換作業が大変なのです!

とくに。

我々がピットで交換作業するなかでも、

SSクラスの硬さを誇るタイヤが存在します。

それは・・・

コンチネンタル社のGrand prix5000TL

以前からロード乗りの間で人気のタイヤ。

走行性能、耐久性能についても、

非常に素晴らしい製品なのですが。

チューブレスモデルはとにかく硬い!!!!!

「これ、650Cのタイヤじゃないの?」

と、いつも表記を2度見します。

作業時はその日の腕力を使い果たす覚悟で挑みます。

「たかがビードひとつ、この手で押し出してやる!」

あまりに硬いため、時には痛いことに。

このようなタイヤの場合、

通常よりも作業時間を頂戴いたしますので、

持ち込まれる際はご了承くださいませ。

 

ビートをリム中央に収めましたら、

空気を充填してビードを持ち上げます。

ビートラインが綺麗に揃ったら完了です。

タイヤとリムの隙間や段差もスッキリ。

こちらのCADEX AERO は、

フックレスリムに最適化されています。

ホイールとの一体感が増すことで、

空力を高めてハンドリングも安定化します。

なお、今回装着したSLR 1 42は、

リム内幅19mmを採用しています。

折角の機会ですし、

交換前に使用してきたこちらのタイヤ。

パナレーサーのアジリストTLRと、

タイヤの様子を比較してみます。

◇パナレーサーアジリストTLR

すべての面で軽さを重視するアジリスト。

トレッドからサイド、

ビード周辺も限界まで薄い事が分かります。

重量は220g(チューブレスレディーモデル)

新品時の実測は217gでした。

◇CADEX AERO

CADEX AEROのビート周辺は少し厚みがあり、

この部分がリムとの隙間を埋めている様子。

トレッドに厚みを持たせて、

サイド部分は程々に薄くなっています。

タイヤ各所の役割によって、

厚みを変えていることがわかります。

 

リムに装着後、5barまで空気を充填。

どちらも表記は25Cですが、

実測のタイヤ幅も比較してみます。

◇パナレーサーアジリストTLR

リム内幅19mmを基準とするアジリスト。

ぴったり25mmをマーク。

パッケージにはリム幅ごとのタイヤ幅も表記。

このあたり、さすが日本のメーカーです。

今回は登場しておりませんが、

同じく日本のタイヤメーカーIRC TIRE

フォーミュラープロHL TLR

こちらもリム内幅19mmに25Cを装着すると、

実測のタイヤ幅は25mmになります。

続いて主役の計測に参りましょう。

◇CADEX AERO

こちらは実測26mmでした。

弊社を含めて海外メーカーのタイヤは、

実測幅が少し大きくなる傾向です。

 

さて、タイヤの性能を発揮するためには、

乗り方や体重に合わせて空気圧を調整します。

弊社のホームページには、

リム内幅と装着するタイヤ幅に対して、

体重ごとの推奨空気圧を掲載しています。

まずはこのデータをもとに空気圧を調整。

私の場合は、

・リム内幅は19mm

・ 25C

さらに。

体重を照らし合わせると…

推奨チャートで5.2bar(76psi)

これはあくまでも試験上のデータです。

推奨チャートの下をよく見ますと、

最適な空気圧を見つけるための、

「最初の空気圧」と記載があります、

推奨空気圧にセッティング後は、

実走行でタイヤの感触を確認、

一番美味しい乗り味の空気圧を探ります。

わたしの場合、推奨空気圧の5.2barですと、

荷重が加わった際にタイヤの変形量が足らず、

路面に弾かれて走りも重く感じました。

そのため、少しづつ空気圧を落とし、

4.0~4.5barの範囲にセッティングすると、

より速く快適に走れる感触を得られました。

指定空気圧を下回る運用は自己責任です。

なお、アジリストTLRを使用する際は、

5barで乗っておりました。

空気圧のセッティングは、

タイヤによっても異なります。

クリンチャータイヤ全盛期からすると、

「えぇ!」という様な低圧セッティングですが、

チューブレスタイヤは仕組みが異なるので、

クリンチャータイヤより低圧の運用が最適です。

乗ってみると「なるほど!」となりますよ。

ちなみに。

わたしはクリンチャータイヤを使用する際、

23Cや25Cは6bar~7barの範囲で乗ります。

 

【おまけ】

内幅22mmのワイドリムホイールにも、

この機会に装着してみましたよ。

まずはこちら。

TCR ADVANCED 2 DISCに標準装備。

『PR-2ホイールセット』

従来のフック付きアルミリムですが、

実は内幅22㎜を採用しております。

空気圧5barでの実測幅は、

ご覧の通り27.7mmでした。

側面の様子も確認します。

フックレスリムには劣りますが、

リムとタイヤの段差も少なめですね。

内幅19mmリムに装着した時よりも、

トレッド形状は全体が丸くなり、

非常によく転がりそうな印象です。

お次はこちら。

『CADEX 65 DISC』

空気圧5barで実測幅27.2mm

どうですか、この見た目!

これこそ「ツライチ」です。

トレッド形状やリムとの隙間を見るだけで、

すごーーーく速そうな雰囲気がわかります。

 

それでは最後に。

CADEX AEROの使用感に参ります。

【直進性】

走り出しから加速、巡航まで、

CADEX AEROはとても滑らかに転がります。

ハンドリングに安定感があるので、

ロングライド中の疲労軽減にも効果的です。

アジリストTLR装着時は、

ハンドリングがとてもクイックでした。

「右でも左でも、いつでも切り込むよ!」

という非常にレーシーな乗り味だった点は、

刺激的で面白いタイヤでした。

でも、ロングライドで疲れにくいのは、

CADEX AEROの方でしょう。

 

【グリップ力】

日が当たって乾きやすい路面と、

日陰で乾かずに湿っている路面。

そこに落ち葉が積もる季節。

この複雑な路面コンディション。

11月中旬に岐阜県と愛知県で開催された、

世界ラリー選手権でも各ドライバーが苦戦。

各チームが選択していたタイヤによっても、

リザルトに大きな影響を与えたそうです。

こちらはラリーカーのイメージ

そういった点はロードバイクも同様でして、

綺麗な路面を走るときよりも慎重に、

ブレーキングやコーナーリングなど、

繊細な操作を心がける必要があります。

なにも考えず適当に走っていると、

足元をすくわれて痛い目をみます。

サイクリングはモータースポーツと異なり。

「今日は路面が濡れているから」といって、

ウェット専用タイヤに変えるような事は、

まず行わないですよね。

そのため、元々のグリップ力が頼りないと、

常に緊張を強いられ、余計に疲れます。

元々グリップ力に優れるタイヤは、

その様な難しいコンディションでも、

走行中の緊張感を和らげてくれます。

滑りやすい箇所を丁寧に走る意識をすれば、

それ以外の路面でリラックスできるため、

ライド全体の疲労感が全く異なります。

アジリストTLRもグリップ力は十分ですが、

CADEX AEROは路面を捉える感触が明確で、

濡れた路面でも扱いやすい印象を受けました。

 

【軽さ】

急勾配での軽快さについては、

アジリストTLRの方が好印象です。

先月に参加したヒルクライムレースでも、

アジリストTLRを装着していました。

耐パンク性能を対価に手に入れた、

軽さそのものがアジリストTLRの魅力です。

それに対しまして、

CADEX AERO は総合力の高さが魅力です。

自分にとって最適な空気圧を見つけると、

グリップ力や転がりの軽さ、振動吸収性能など、

全ての性能が輝き出す印象を受けました。

アジリストTLRほど際立った特徴はないですが、

ロングライドでは平均的に速く、

乗っていて快適なタイヤだと感じています。

 

【耐久性】

アジリストTLRは、

その徹底されたコンセプトにより、

耐パンクレイヤーも除かれています。

チューブレスレディーモデルのみ

タイヤから伝わる感触でも、

トレッドの薄さが手に取るようにわかります。

UFOラインなどの舗装が荒れた林道や、

ロングライド中のパンクは無いものの。

これまでに4本使用した中で、

3本のアジリストで刺さり物が貫通。

他の製品よりも刺さり物に弱い印象を受けます。

なお、小さな刺さり物でのパンクは、

運による部分が大きいです。

対しまして。

CADEXは耐パンク性能を高めるために、

耐カット性に優れるKevlar®を採用する、

RACE SHIELD耐パンクレイヤーを搭載。

ガラスや金属片などが刺さった場合、

耐パンクレイヤーが貫通を防ぐ仕組みです。

使い始めて間もないタイヤですので、

まだ未知数な部分はありますが、

伝わる感触そのものに安心感があります。

また、耐久性とは少し異なりますが、

充填した空気の保持力が非常に高い点も、

CADEX AEROの魅力です。

通常タイヤに充填した空気は自然に抜けます。

チューブレスタイヤでもそれは同様ですが、

他製品に比べて空気抜けはゆっくりで、

封入するシーラント剤の量についても、

ごく少量に抑えることができます。

どれだけ重量も軽いタイヤでも、

シーラント剤をたくさん入れる必要があると、

その軽さも無駄になってしまいますからね。

走行性能、メンテナンス性にも優れる、

CADEX AERO

フックレスリムはもちろん、

ワイドリムを使用中の方におすすめです。

 

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