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【ロードバイク】PROPELの在庫情報と、サイクリングの空気抵抗について。2020年3月4日

走行中に生じる空気抵抗を軽減して、

他のロードバイクよりも速く走ることを追求したバイク。

それがエアロロードバイクです。

現在、今治店にご準備をしているエアロロードは2モデルです。

PROPEL
ADVANCED 1 SE

本体価格¥285,000(税抜)

クランクセットに自社製パワーメーターセンサーを標準装備する注目の一台です。

店頭展示の車体はXSサイズです。

 

PROPEL
ADVANCED SL DISC SE

本体価格¥1,000,000(税抜)

当社設立30周年を記念して登場したプレミアムモデルです。

フレームのグレードはもちろん、カラーや各部コンポ―ネントに至るまで、

Special仕様のPROPELです。店頭展示の車体はSサイズです。

 

このほか2020年モデルには、フレーム及びコンポーネントの仕様が異なる、

5種類のPROPELを発表しております。

 

在庫情報はここまでに致しまして。

いま現在、ロードバイクご購入を検討頂いている方や、

すでにお乗り頂いている方からも。

店頭でご質問頂く中でも多いものが、

「エアロロードバイクって、本当に速いの?凄いの?」

「いつもの自分の速度だと、エアロって効果はないでしょ?」

というもの。

そんなお声に、

今回は少し踏み込んだ内容を交えてお答えを致します。

 

まず、

GIANTのカーボンロードバイクには3種類のフレームタイプがございます。

DEFY

・瞬間的な速さではなく、より長く、より遠くに走る為に。

ロングライドに想定されるすべての機能を備えています。

 

TCR

・トータルレースバイクの呼び名のとおり、

平坦路、長くキツイ登り坂や下り坂、様々な路面状態….

どの場面でも軽快な走りを体感できます。

 

そして今回のお話の主役。

PROPEL

・空気抵抗を軽減し、より速く、前へ進むことを追求したエアロロードバイクです。

 

女性専用設計のLivバイクでは、

DEFY →AVAIL

TCR →LANGMA

PROPEL →ENVILIV

という展開になります。

 

それぞれのフレームの特徴については、

当社カタログのほか、サイクリング情報サイトなどにも、

魅力的且つ、スマートな内容にて紹介されております。

ですが。

ここで敢てお伝えをしておきたいことがございます。

それぞれの見た目はもちろんのこと。

車体の開発にあたり、目的とされた要素も異なる3車種ですが、

「DEFYではヒルクライムレースを走れない」

「PROPELやTCRはホビーとしてのロングライドに向いていない」

というようなことはございません。

とくにロングライドのイベントでは、本当に多種多様な車種を見かけます。

例えばこちらの淡路島ロングライド完走記念写真。

よく見るとPROPELとENVIEで3台、TCRが2台、AVAILが1台。

3タイプのフレームが揃っています。

こちらは屋久島でのヒルクライムレースの様子。

この時、スタッフ南はエアロロードバイクのENVIE(現行モデルのENVLIV)に乗り、

女子クラスで優勝を致しました。翌日のロングライドでもENVIEに乗っています。

 

結局のところ。

ロードバイクが走行する為に必要とする動力は『人力』です。

少し極端な例を挙げます。

DEFYに乗るAさんの方が、TCRの最高級モデルに乗るBさんよりも、

ペダルをこぐ為に必要な体力レベルが圧倒的に高い場合。

DEFYに乗るAさんの方が、Bさんよりも速く遠くに走れます。

イメージです。

あくまでもイメージです。

もしも、AさんがTCRに乗ったとしたら…?

もしかして、

クロスバイクのESCAPE に乗ってもBさんより速いのでは…?

実際にサイクリングをしていると、

そんな場面に遭遇することは沢山ございます。

 

レーシングモデルやロングライドモデルなど。

それぞれ車体の特性に合う乗り方はございますが、

それ以外の乗り方、使い方が全くできないということはありません。

レースなどの競技が目的でない限り、

「これに一番乗りたい!」と感じた車種を愛車に選ぶ事が、

サイクリングライフをとても長く、楽しく続けるコツです。

(もちろんご予算の範囲で)

・・・

と言い切ってしまうと、今回のお話が終わってしまいますね(^^;)

もちろん終わりませんよ!

ここから本番です。

 

どの車種に乗ってサイクリングをする時でも、

進行方向へ進む限り、絶対に避けることが出来ない、

『壁』があります。

それが『空気』の抵抗、

もしくは『風』の抵抗と呼ばれているものです。

 

例えば。

どこかで、こんな実験映像をご覧になったことはございませんか?

空気の流れを可視化する実験方法の1つを身近なもので再現してみました。

より正確に。

どんな時にどれぐらいの速度で走行すると、空気抵抗は如何程になるのか?

より詳しくその内容を求めるとなると、流体力学や計算式、必要となる係数があります。

そこまで踏み込むと、と~っても長くなります。

なので、あまり突っ込んだことは聞かないでくださいね!

 

ここではもっと単純に

普段から目にする機会のある数字と単位を使って、

空気の抵抗を表現してみます。

 

ロードバイクに限らず、クロスバイクでも十分に走行可能な、

20km/hという走行スピード。

これを風速に換算すると…風速5.5m/sとなります。

 

つまり、走行する際には、

風速5m/sの風を正面に受けつつ、ペダルをこいでいることになります。

この風速5m/sは、

コンビニの前にあるのぼりがパタパタ揺れるくらい。

道を歩いている分にはほとんど気にならないけど、

サイクリングだと向かい風のたびにスピードが落ちてキツイ…。

といった感じの強さでしょうか。

 

これがもし30km/hともなれば、風速は8.3m/sに達します。

下の写真、強風になびく吹きながしに注目してください。

しまなみ海道の来島海峡大橋・自転車歩行者専用路。

風速8m/sを超える様な日のサイクリングは、全く楽しくありません!

向かい風になると、

もはやただの修行です。

そんな日は、レンタサイクルをご利用される方の多くが、

ペダルをこぐのを諦めて歩いています。

横風になると、サイクリングに慣れない方は真っ直ぐ走行する事も困難です。

加えて、

冬場など気温が低い時は、空気の密度が濃くなる事で、

暖かい季節よりも空気抵抗が増します。

(冬用ウェアの重量や、夏用に比べて空気抵抗が増す事も関係します。)

ここで思い出して下さい。

「いつもの自分の速度だと、エアロって効果はないでしょ?」

いつものサイクリングルート。

冬場、きつく感じる向かい風が吹いている時。

例えるなら、

プロ選手が高速巡行している時と、

同等レベルの空気抵抗を受けていることになります。

 

でも、ここで気になる事がもう一つ。

「エアロロードバイクって、本当に速いの?凄いの?」

ペダルをこいで、前に進む際に生じるのが走行抵抗です。

走行抵抗には今回の空気抵抗の他、

ギアやチェーン、ホイールのハブ、タイヤなど、

それぞれに生じる『部品類の摩擦抵抗』も含まれています。

この2つの走行抵抗。

20km/hを超えてくると、

空気抵抗の占める割合が圧倒的に多くなります。

およそ8割以上が空気抵抗という実験結果もあります。

でも、思い出してみてください。

『人力』で走るロードバイクには人が乗っています。

車体と人の身体で言えば、

どちらの空気抵抗の割合が多いのかといいますと、

圧倒的に身体の前面で受ける風の割合が多く、

空気抵抗のうち、8~9割を占めています。

なので、車体の空気抵抗はたったの1~2割…。

「それじゃあ、バイクの空気抵抗なんて微々たるものでしょ」

となるのですが、

身体で生じる空気抵抗を減らすことは容易ではありません。

風を受けてバタバタとなびく様な、

Tシャツやジャケットの空気抵抗が大きい事はもちろんですが、

ピタッとしたサイクルジャージを着ても、

乗車姿勢を小さく屈めることには限界があります。

前傾姿勢を極端に強めた姿勢になると呼吸をしにくく、

身体の柔軟性を備えていないと、ペダルをこぐことに影響が生じます。

 

それならば!

無理をして、窮屈な姿勢を取って8割から減らすよりも、

車体の2割の方が簡単に空気抵抗を減らすことが出来る!

となる訳なのです。

その効果がたったの1割以下だとしても。

ペダルを『人力』でこぎ、

多い時に100km以上走行することも可能なロードバイク。

1時間、2時間、3時間と走り続けることを想像してみて下さい。

 

車体の他、サイクルウェアやヘルメット、ホイールなどにも…。

空気抵抗について少しだけご興味をお持ち頂くと、

サイクリングがもっと楽しくなるかもしれませんよ?

 

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