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【ロードバイク】カーボンのエントリーモデルで登ってみました。2020年10月4日

「速く走るには、上級グレードに乗らないといけないの?」

ロードバイクでサイクリングを始めた方の多くが、

いつかはこの疑問に辿り着くと思います。

確かに、重量や剛性、回転性能に快適性など。

車体のグレードが高くなるほど、

「走る為の性能」もより強化されます。

それとともにお値段も高くなるのですが…。

 

では。

同じフレームを使用した完成車で、

車体価格が10万円ほど異なる場合。

一体、走りにはどれほど差があるのでしょう。

 

実際に検証してみました。

題して、

『カーボンロードのエントリーグレードで登ってみました』

こちらのカーボンモデルのエントリーグレード。

TCR ADVANCED 2 DISC SEに乗って、

亀老山を10往復、獲得標高2300mを登ってみました。

 

2021年モデル

TCR ADVANCED 2 DISC SE

¥260,000(税抜価格)

カタログに記載されている車重は8.3kg(Sサイズ)

ギアからディスクブレーキに至るまで、

シマノ105を標準装備しています。

SE=スペシャルエディションという名前のとおり、

当社製パワーメーターを左クランクに標準装備しています。

上位モデルと違う点として、

やはり気になるのはホイールです。

少々重量感のある、完成車専用のPR 2 ホイール。

こちらにチューブレスタイヤCOURSE 1(25C)を装備。

 

車体は身長163cmの私に合ったXSサイズを使用しました。

ペダルにボトルケージ、前後ライトとベルなど。

各部品を装着して、重量を計測してみます。

ほぼ8.9kg

ヒルクライムバイクとして考えると、

さすがに少し重量感があります。

 

このバイクに対する上位モデルはこちら。

TCR ADVANCED PRO1 DISC

 

¥450,000(税抜価格)

カタログに記載される車重は7.4kg(Sサイズ)

ギア、ブレーキ共にシマノアルテグラを装備。

SLR1カーボンホイールを装備している点がポイントです。

こちらはSサイズの車体を使用しました。

先程と同じ部品を装着して重量を計測。

8.24kgでした。

2台には約700gの差がございます。

 

ちなみに。

こちらのTCR ADVANCED PRO 1 DISC

2カ月前に亀老山を10往復して、獲得標高2300mを登り、

「ディスクロードって重いの?」説を検証したモデルでもあります。

👉ディスクロードって重いの?2021年モデルのTCRで登ってみました。

 


フレームのグレードについてご説明を付け加えますと、

・エントリーグレードのADVANCED

・ミドルグレードのADVANCED PRO

フレーム本体は同じ仕様のものを採用しています。

👉Advanced
 違うのはフロントフォークのコラム径(太さ)と、

ヘッドパーツ(ベアリング)の内径です。

この違いは、ハンドル周りの剛性に若干の差を生み出します。

詳しくは👉THE EVOLUTION OF CONTROL


 

どんな自転車に乗っても、

「これなら登れる!」と感じる事ができれば、

あとは自分を信じてペダルをこぐ!

クロスバイクでもグイグイ登りに行きます!

それが私、スタッフの川村です。

今回もそんな気持ちで挑んでおります。

 

前回と同様に全力の7割強から8割の間を意識して、

1本あたり11分で登ることを目安とします。

今回も標準装備のパワーメーターも合わせて活用しました。

 

登りはじめてすぐに、勾配のきつい区間が現れる亀老山。

勾配の緩い区間ではそれほど気にならないものの、

やはり10%以上の勾配になると、

標準装備のPR2ホイールに対して、少し重さを感じます。

重量感のあるホイールで走行する際は、

こぎ出しや加速の際に少しづつ体力を消耗します。

その為。

いつも以上に勾配と速度の変化に気を配り、

ペダリングでホイールを回転させる感覚に集中。

丁寧なペダリングを心がけました。

ダンシング(立ちこぎ)は力の消耗具合を変化させやすい為、

シッティング(サドルに座った状態)で登ります。

 

ここで豆知識。

亀老山のヒルクライムは、

最初と最後に現れる急勾配区間を落ち着いて走ることが、

登りきる為のポイントになります。

とにかく「まずは登り切りたい!」という方は、

自分が真っ直ぐ走る事のできるギリギリの速度、

そして軽いギアでゆっくり走ることがポイントです。

ぜひ参考にしてみてください。

 

さて、登っては下るを繰り返すこと約2時間半。

無事に今回も10往復を完走しました。

早速、今回の計測情報を見てみます。

一番右側が毎回の走行タイムです。

LAP1,3,5,7,9,11,13,15,17,19が登りのタイムですが、

1本あたり11分で登れています。

といいますか。

ほとんどが11分±5秒で揃っています。

最後だけ10分25秒で登っていますが、

これはある程度の余裕を脚に残せていた為、

意図的にペースを上げてみました。

訂正

10本目のタイムは10分57秒でした。

どおりで実際に思っていたより速かったわけですね(汗)

そして。

前回、TCR ADVANCED PRO 1 DISCで登った際の、

計測情報と比較してみましょう。

全体的に10秒から15秒ほど。

今回よりも速く登っています。

確かにホイールの性能差があることも分かります。

タイムにばらつきも目立ちますが、

実はこれにもちゃんとした理由があります。

前回のブログをお読み頂くと、その様子がわかります。

 

結果。

実際に走行してみた感覚的にも、

高性能ホイールを装備する上位グレードが速いのは確かでした。

ですが。

想像していたよりも2台の差は小さいようにも感じました。

それはつまり。

新型TCRのフレームは、かなりの潜在能力を秘めている!

ということではないでしょうか。

エントリーグレードでも十分な走りが楽しめることは、

非常にうれしいことですね。

それと同時に。

はじめはエントリーグレードでも。

後々、ホイールをアップグレードする事で、

上位グレードと同等の走行性能を得ることができます。

レベルアップの余力を残していると考えるのも、

なかなか面白いですね。

アニメや漫画に出てくるマシンやロボットも、

中盤以降のカスタマイズで強化されるのが定番です!

 

如何でしたでしょうか。

愛車選びの際に少しでもご参考して頂けると幸いです。

 

ジャイアント/リブストア今治